「ウソなんかじゃない、ってどういうことだよ。」
「ジャイ論LABOが終わるっていう話ですよ。」
不敵な笑みを浮かべながら、助六が入り口の前に立ちはだかる。一通りのやりとりを見届けて、先に部屋を出たレビンを除き、部屋の中にはパチマガ攻略軍団3人が対峙していた。
「終わらせてどうするっていうんだ。」
「ジャイさん、謎解きをすごく楽しんでましたよね。クイズってすごく楽しいんですよ。だから僕はこの楽しさをもっともっと多くの読者に楽しんでもらいたいんですよ。」
「質問の答えになってないぞ。」
謎解きについて悠長に語る助六に、ドテチンがすかさず突っ込む。
「だから、ジャイさんのページを僕がもらうんです。」
「ま、まさか…」
「『助クロ』の増ページです。」
助クロ、それはジャイ論LABOの1ページ前に存在する助六の連載ページ。スケルトン・クロスワードに解答すれば、パチマガグッズをプレゼントするコーナーだ。
「ページを増やしてどうするんだよ。」
「もっともっと、クイズを読者に楽しんでもらうに決まっているじゃないですか。見開きじゃない2ページなら、1ページ目に問題を、ページを開けたら答えが確認できるなんていう楽しみ方もできるんですよ!」
いつになく目を輝かせる、助六に私とドテチンは唖然とする。
「ドテさんから、今回の企画を聞いた時にひらめいたんですよ。これに乗じてページをいただいちゃおうって。優希さんにも口裏を合わせてもらったし、ジャイさんのPCのファイルもこっそり消しましたし。」
「あれも助ちゃんの仕業だったの!?」
助六が黙ってうなずく。
「やるからには徹底的にやらないと…ともかく、あのページはこのまま僕がもらっていきますからね。」
「本当になくなっちゃうのか?」
「編集部にも話はつけてあるので。というわけで次号からは僕の企…」
「ちょっと待て、助六。編集部に話は通っているかもしれないが、軍団長としてスルーできない話だ。」
決まった話とばかりに、この場をまとめようとした助六の話を遮ったのは、パチマガの攻略軍団長だった。
「助六、そういえばさっき、『終わりじゃない』って言ってたよな。もしかしたら、まだ問題が残ってるんじゃないのか?」
「察しがいいですね、ドテさん。実は最後のチャンスに、と思って問題をを1問残してあるんですよ。」
助六が、机の引き出しからそっと封筒を取り出した。
「ジャイさんに最後のチャンスです。とっておきの問題を用意したんでチャレンジしてください。答えは
全角カタカナですよ。」
「この問題を解いたら私のページは取り戻せるのか?」
「はい、僕の負けです。」
自信満々の助六に、心配そうに私の顔を覗き込むドテチン。
「大丈夫か、ジャイロ?」
「任せておいてください、ドテさん。今まで全問正解してきたんですよ? あっさり解いて、助六をギャフンと言わせてやりますよ。」
(やればできる、だって全問正解してきたんだ…)
そう自分を奮い立たせながら、最後の問題を私は受け取った。