助六の突っ込みにもめげず、のそのそと登場してきたドテチン。
「すまん、すまん。いろいろと驚かせちゃったみたいだね。」
「ドテさん…何でこんなことをしたんですか?」
「ほら、最近リアル脱出ゲームとか『謎解き』って流行ってるでしょ? そのブームに乗っかって編集部でも謎解き企画をやろうっていう話になったのよ。」
「そうだったんですね…。」
ことの顛末を聞いて少し胸をなでおろす。
「大変だったんですよ、ジャイさんをこの部屋から出さないようにするの。」
「えっ、助ちゃんも!?」
当然、とうなずく助六。
「でも、おかげでいいのが録れました。」
ニコニコとレコーダーを取り出す助六。私が苦悩する姿、謎を解きドヤ顔で解説する姿が鮮明に録音されている。
「ちゃんと録音されているみたいですね…ということでしっかり使わせてもらいます。」
自分の焦っている姿が世に出るのかと思うとちょっと嫌な気分もしたが、ちゃんと謎を解いている賢い姿も世に出るのかと思うと、あながち悪いものでもない気がする。
「とにかく、これで終了なんですね…」
そうつぶやくと、ドテチンがごそごそとメモのようなものを確認する。そして何かを確認してからこちらを向き直した。
「…はっはっは。ジャイロ君、これで終わりだとお思いかな? 最後に私が出す問題に答えたらいよいよゴールだ!!」
いかにも台本っぽいセリフを声高らかに語りながら、ドテチンはメモを差し出した。
「…まだ、やるんですね。」
「ボスを倒さないとゲームはクリアできないだろ? さぁ、私の謎が解けるのかな? なお、例によって
全角カタカナで答えてくれ。」
どっぷりと、この企画に浸かり不敵な笑みを必死に作っているドテチン。
(まぁいっか…これで本当に終了なんだろうし)
差し出されたメモを受け取り、最後になるであろう問題に目を落とした。