「うん、わかった。…うん、うん。ありがとう…お疲れ様。」
トニーとの電話を切り、あらためて視線を目の前のレビンに戻す。
「トニーとの電話は終わったのかな?」
「全部レビンさんの仕業なんですか?」
レビンの質問を遮り、率直な質問をぶつける。
「トニーに封筒を書かせて伝言を頼んだのも俺だし、矢吹に編集部に留守番を頼むように頼んだのも俺だよ。」
「どうしてこんなことをしたんですか!?」
「面白そうだからに決まってるじゃないか。」
(面白そうだって!?)
レビンの口から発せられた言葉に思わず絶句してしまった。そんな理由で、私の連載は終了させられ、そして振り回されていたのか。やりきれない思いは一瞬の間を置いた後に、怒声にかわる。
「そんな…そんなことで人の連載を終わらせていいと思っているんですか!! あのページは、私がパチマガに入ってからの全てが、いや、パチンコを打ち始めてからの全てが詰まっているページなんですよ。それを、面白そうだったからとか、そんな理由で終わらせていいと思ってるんですか!?」
言葉が一気にあふれ出してくる。魂の叫びだった。
自身が感情的であることは理解していたが、ここまで人に感情を剥き出しにして叫ぶことは今までなかったかもしれない。
「えっ!? 連載って何の話? 全然知らないんだけど。」
(!?)
思わず助六と顔を見合わせる。
「誰かが『ジャイ論LABO』を終わらせようとしていて、そいつが私に謎解きを仕掛けてるって思ってたんですが…。」
「いや、俺が聞いていたのは、ジャイロに謎解きゲームをさせる企画があるからそこにちょっと、協力してほしいって話だったんだけどな。」
少し困った顔をするレビン。どうやら本当の話らしい。
「その、協力してほしいって頼んだのは誰なんですか?」
「それが知りたければ…。」
レビンがポケットから1枚の紙を取り出す。
「いや、もういいでしょ!」
「実際は『まだ俺の後ろにはもう1人黒幕がいる!』みたいな感じで出題するはずだったんだけど、せっかくだから出題しておこうと思って。」
今度は少しだけ意地悪く笑うレビン。
「ほら、一応ね、自分も頼まれたわけだから…約束は守らないと。ちなみに、答えはキャラクター名で、機種名の一部にもなっている。
全角カタカナで答えてほしいということだ。」
オリンピックシーズンにかこつけた問題なのか、6枚の国旗が並ぶ。何かの競技結果なのだろうか。
一連の流れに少し腑に落ちないところもあったが、これも真相に近づくためだ。そう奮い立たせて問題と向き合うことにした。