天龍とバベル

冬の空調

冬のこの時期、以前までだとホールの空調は極端に暑かった。そして乾燥もしていた。

代謝の影響もあったと思うが、20代の頃までは暖房が暑過ぎてTシャツでしか過ごせなかったホールもあった。それは流石にやり過ぎなホールではあったが、それでも7〜8割のホールは僕にとって暑過ぎた。

しかし昨今の止まることを知らない右肩上がりの電気料金の影響もあるのか、今年は稼働していても暑過ぎないホールが幾つか出てきた。中には上着を着たままでちょうど良いくらいに感じるホールもある。

寒過ぎるのは普通に辛いが、このうっすら寒いかもというくらいの温度調整が僕にとってパチンコを打つにはちょうど良い。

2年前にコロナの国内感染が始まった頃、空気を循環させる為なのか入り口を少しだけ開けて対応しているホールに通っていたことがあった。

都心部にあるホールだったのだが、ビル風が容赦無く吹き込んでくる入り口の角台にある鳳凰が僕のお気に入りだった。

勝てそうな台を見付けるとパラノイアのようにしつこく追い掛ける習性が裏目に出て、しっかり風邪を引いてしまった。マフラーを巻き、かじかむ手を缶コーヒーで温めながら稼働していたのだが。…