第332回：ローカード堅めで攻めてきたディーラー

そのDはおかしなシャッフルを始めた

Ｄ「ディーラー代わりました。よろしくお願いします」

Sと名乗ったそのDは、メガネをかけた大人しそうな青年で、どことなくオタクっぽさを感じさせた。

ＫＯ「あっ! このDどこかで見たとがあるよ。ちょっとヤバい奴だったような…」

DAも頷いている。以前、彼らが戦ったことのあるDらしかった。見たところイカサマしてきそうな危険な匂いはしてこなかったが、何がどうヤバいと言うのだろう。しかし、その答えはすぐに判明した。

Dは1デッキずつシャッフルをすると、今度はシャッフルの終わったデッキを4つの塊に分けて手前に置いた。そしてそのまま次のデッキも似たようにシャッフルし、最初の1デツキの断片と2デッキ目のとある断片とを合わせた。無造作にではなく明らかに塊に狙いをつけている。そうやって残りのトランプも薄い塊を合わせて1デッキにまとめていく。

Ｙ「はは、やってるやってる（笑）」…