第301回：新天地で新たなカジノの世界を知る

客層のバランスも非常に大切

Yに促されて遠方へ向かうことになった。一か所にプロが集結していたのでは目立つしなにかとやりづらい。もちろん、プロだらけであれば作戦も練りやすいしヒット・ステイも阿吽の呼吸で進み展開的には楽だ。なにしろ期待値的に皆が最善の策を取るのだ。たとえ結果的が×と出てもそれは仕方ないと納得ができる。

しかしその中に素人さんが混じると、しかもそれがその店の顔客やリーダー格だったりすると、結果に応じて周りに文句を言ったり、変な客がいて迷惑だと騒いだり、場合によっては店員に告げ口したりする。ゆえに、テーブルをプロで固めるのが理想なのだが、当然収支は客寄りになりテーブル自体の成績が悪くなる。それがプロ出禁を早める材料になりかねない。やはり一定数お金を落としてくれる、負け役を担ってくれる者がいないときついのだ。ゆえに、そこそこ抜けたところで分散しようという考えになった。他のプロ達もボチボチ動くだろうが、他の店を見せて回りたいというYの気持ちもあり、私達が率先して行動を起こす流れになったのである。…