第1回：パチ＆スロの歴史は攻略の歴史
パチマガスロマガの読者の皆さん、初めまして。今回からコラムを担当させて頂くことになりました植草と申します。まずは、こんなオジサンに執筆の機会を下さった編集部の方々に感謝いたします。
私がこの業界で活躍していたのは昭和60年から平成3年ぐらいまでの期間、1985〜1991年でした。パチスロの時代でいうと1号機から3号機の時代ですね。元々パチンコ・パチスロの攻略情報を扱う会社に在籍しておりましたが、退社を機会にとある出版社からパチスロの専門誌を創りたいので協力してくれと依頼がありまして、皆さんもよくご存知のGの立上げに協力しました。創刊号の攻略記事はほとんど1人で執筆した覚えがあります。数年後にはまた別の出版社からお声がかかりまして、今度はHの立上げを手伝いました。
こちらはしばらくの間1人で執筆しておりましたが、途中から若手ライターを5人ほど従えて精力的に活動しました。マガジンさんとは同業ということで30年ほど前からお付き合いがありましたが、原稿を執筆するのは、今年、本誌で連載を開始した「攻略裏回胴」が初めてです。これで主要3誌のライティングを手がけたことになり、自分としても感無量です。
●0号機との出会いから1号機の大攻略時代へ
私が初めてパチスロと出会ったのは0号機時代。当時はパチスロという呼び名ではなく“アメリカンパチンコ”と呼ばれていました。数百円ずつ玉を借りてハネモノや権利モノを打っていた私にとって、1度に千円ずつコインを借りるパチスロは非常に高価な遊びに思えました。ただし当たりの見返りは大きく(当時はボーナス獲得で約800枚の1回交換)、7枚交換なので1度の当たりで1万円以上の大金を手にできました。ハネモノで小箱を1箱2箱とチンタラ増やしていた時代、パチスロはギャンブル好きにはこの上ない魅力を持ったマシンでした。
やがて風営法の改正により、パチンコやパチスロに規則ができ、1号機時代へと突入しました。機械制御が完全ではなかった台が数多く登場し、大攻略時代が始まります。パチスロ1号機は多くの攻略法があったことで知られていますが、実は攻略され尽くしたのはデジパチのほうです。ストップボタンのついたデジパチ1号機はそのほとんどに攻略法がありました。1/200で設計された台が特定のタイミングでボタンを押すことにより、1/30〜1/40という高確率で大当たりさせることができたのです。中には10回転で当てられないとヘタクソだと言われた台もあります。ヘソに玉が引っかかるような釘で勝てた台もあります。ともかく1号機デジパチは、攻略法の宝庫でした。
●独自解析で攻略法を発掘
この頃、私達は独自に台を入手して研究を続けていました。最初は外面から攻略法を探る作業だけでしたが、解析人の合流でROM解析ができるようになり、台を仕入れるとROMを引っこ抜いて愛用のPC-98に取り付けたROMライターを使ってデータを吸い出していました。BASICの心得はあったのですが私はアセンブラがわからなかったので、吸い出したマシン語を逆アセンブルして解析人に渡していました。昭和61年(1986年)の話です。
パチンコ・パチスロ機の解析を行って情報を公開したのは我々が初めてでした。攻略法は解析をすれば必ず見つかるわけではありません。逆にどうやっても攻略できないことがわかったりもします。また。解析人が攻略法を思いつかない場合も多く、「これ、取れないですよ」と言い切った台で攻略法が見つかるケースも珍しくありませんでした。
ある日ある夜「ここだ！」という攻略ポイントが閃く時があります。急いで準備して台に向い確認作業。「やっぱり…いける！」。攻略法誕生の瞬間です。周りにはまだ話さずこっそりと1人でホールに出向き、実戦で成果を確認します。日本でまだ誰1人試していない攻略法で稼げた時の喜びは格別なものでした。
●2号機以降も攻略は潰えなかった
1号機で大攻略を受けた後、パチンコ機もパチスロ機も2号機時代へと突入しましたが、まだまだこの時代は常になにかしらの攻略法がありました。内規が次々と変わり、メーカーも試行錯誤を繰り返しながら新台を開発していた時代。ウィークポイントのある機種が時々登場し、プロ達は人より早く最も効率の良い立ち回りを目指して稼いでいました。
次回からは、伝説のプロの攻略テクニック、パチンコ・パチスロ攻略法の真髄を、余すところなく紹介していこうと思っています。台の性質・攻略法を発見するまでの過程のみならず、プロ達の苦悩・ホールの対処方法、その他もろもろの人間模様なども合わせて書いていこうと思っています。オールドファンの皆さんは当時の自分を思い出せるかもしれませんね。懐かしい機種がたくさん登場します。ご期待ください。
私がこの業界で活躍していたのは昭和60年から平成3年ぐらいまでの期間、1985〜1991年でした。パチスロの時代でいうと1号機から3号機の時代ですね。元々パチンコ・パチスロの攻略情報を扱う会社に在籍しておりましたが、退社を機会にとある出版社からパチスロの専門誌を創りたいので協力してくれと依頼がありまして、皆さんもよくご存知のGの立上げに協力しました。創刊号の攻略記事はほとんど1人で執筆した覚えがあります。数年後にはまた別の出版社からお声がかかりまして、今度はHの立上げを手伝いました。
こちらはしばらくの間1人で執筆しておりましたが、途中から若手ライターを5人ほど従えて精力的に活動しました。マガジンさんとは同業ということで30年ほど前からお付き合いがありましたが、原稿を執筆するのは、今年、本誌で連載を開始した「攻略裏回胴」が初めてです。これで主要3誌のライティングを手がけたことになり、自分としても感無量です。
●0号機との出会いから1号機の大攻略時代へ
私が初めてパチスロと出会ったのは0号機時代。当時はパチスロという呼び名ではなく“アメリカンパチンコ”と呼ばれていました。数百円ずつ玉を借りてハネモノや権利モノを打っていた私にとって、1度に千円ずつコインを借りるパチスロは非常に高価な遊びに思えました。ただし当たりの見返りは大きく(当時はボーナス獲得で約800枚の1回交換)、7枚交換なので1度の当たりで1万円以上の大金を手にできました。ハネモノで小箱を1箱2箱とチンタラ増やしていた時代、パチスロはギャンブル好きにはこの上ない魅力を持ったマシンでした。
やがて風営法の改正により、パチンコやパチスロに規則ができ、1号機時代へと突入しました。機械制御が完全ではなかった台が数多く登場し、大攻略時代が始まります。パチスロ1号機は多くの攻略法があったことで知られていますが、実は攻略され尽くしたのはデジパチのほうです。ストップボタンのついたデジパチ1号機はそのほとんどに攻略法がありました。1/200で設計された台が特定のタイミングでボタンを押すことにより、1/30〜1/40という高確率で大当たりさせることができたのです。中には10回転で当てられないとヘタクソだと言われた台もあります。ヘソに玉が引っかかるような釘で勝てた台もあります。ともかく1号機デジパチは、攻略法の宝庫でした。
●独自解析で攻略法を発掘
この頃、私達は独自に台を入手して研究を続けていました。最初は外面から攻略法を探る作業だけでしたが、解析人の合流でROM解析ができるようになり、台を仕入れるとROMを引っこ抜いて愛用のPC-98に取り付けたROMライターを使ってデータを吸い出していました。BASICの心得はあったのですが私はアセンブラがわからなかったので、吸い出したマシン語を逆アセンブルして解析人に渡していました。昭和61年(1986年)の話です。
パチンコ・パチスロ機の解析を行って情報を公開したのは我々が初めてでした。攻略法は解析をすれば必ず見つかるわけではありません。逆にどうやっても攻略できないことがわかったりもします。また。解析人が攻略法を思いつかない場合も多く、「これ、取れないですよ」と言い切った台で攻略法が見つかるケースも珍しくありませんでした。
ある日ある夜「ここだ！」という攻略ポイントが閃く時があります。急いで準備して台に向い確認作業。「やっぱり…いける！」。攻略法誕生の瞬間です。周りにはまだ話さずこっそりと1人でホールに出向き、実戦で成果を確認します。日本でまだ誰1人試していない攻略法で稼げた時の喜びは格別なものでした。
●2号機以降も攻略は潰えなかった
1号機で大攻略を受けた後、パチンコ機もパチスロ機も2号機時代へと突入しましたが、まだまだこの時代は常になにかしらの攻略法がありました。内規が次々と変わり、メーカーも試行錯誤を繰り返しながら新台を開発していた時代。ウィークポイントのある機種が時々登場し、プロ達は人より早く最も効率の良い立ち回りを目指して稼いでいました。
次回からは、伝説のプロの攻略テクニック、パチンコ・パチスロ攻略法の真髄を、余すところなく紹介していこうと思っています。台の性質・攻略法を発見するまでの過程のみならず、プロ達の苦悩・ホールの対処方法、その他もろもろの人間模様なども合わせて書いていこうと思っています。オールドファンの皆さんは当時の自分を思い出せるかもしれませんね。懐かしい機種がたくさん登場します。ご期待ください。