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サイコロ店長のスロ専奮闘記

悪いことは重なるもの

ネットニュースによると、今年1月〜5月のパチンコホール企業の倒産件数は12社とのこと。これは、昨年の2倍らしい。

ただでさえ斜陽産業と言われている当業界。春先の受動喫煙防止法&コロナウイルスによる休業要請の同時成立でダメージは計り知れない。「この程度で済んだ」とみるべきなのか。色々と不安なサイコロ店長です。

廃業に追い込まれたホールは残念ではあるが、最悪の事態を免れたホールも油断は禁物。客数が大幅に減少しているのだ。

「夏の繁忙期までには回復の見込み」「いや、年末でさえ苦しいかも」など、様々な声が聞こえてくる。だが実際のところ、先の展開は誰にも予測はできない。

今回のコラムは、この混乱に紛れて納品された某機種を紹介したい。令和史上最悪のタイミングで稼働を開始したのは、大●技研の押忍●サラリーマン番長2。気をつかって伏字にしたのは私の優しさ。

その優しさに反するかの如く、世間からの評価は厳しいものとなっている。それでは数値を検証してみよう。

●設定@
├出玉率発表値:97.8%
├出玉率実戦値:97.7%
├差異:-0.1%
├最大出玉:2,190枚
├最大吸込:2,080枚
└配分比率:43.6%

●設定A
├出玉率発表値:99.2%
├出玉率実戦値:99.1%
├差異:-0.1%
├最大出玉:2,150枚
├最大吸込:1,870枚
└配分比率:43.4%

●設定B
├出玉率発表値:101.0%
├出玉率実戦値:100.7%
├差異:-0.3%
├最大出玉:2,490枚
├最大吸込:1,810枚
└配分比率:5.3%

●設定C
├出玉率発表値:104.1%
├出玉率実戦値:103.9%
├差異:-0.2%
├最大出玉:2,740枚
├最大吸込:1,550枚
└配分比率:5.9%

●設定D
├出玉率発表値:108.2%
├出玉率実戦値:106.1%
├差異:-2.1%
├最大出玉:3,200枚
├最大吸込:1,600枚
└配分比率:1.0%

●設定E
├出玉率発表値:112.6%
├出玉率実戦値:110.8%
├差異:-1.8%
├最大出玉:4,080枚
├最大吸込:1,160枚
└配分比率:0.8%

注目すべきは設定配分比率。火事場泥棒とはまさにこのことか、全体の87%設定@Aで構成されている。設定DEに至っては、合わせて1.8%という低水準仕様

データ集計の仕様上、導入直後の数値が参照される仕組み。当然ながら、休業要請を無視して稼働に踏み切ったホールのデータも多く含まれている。ネガティブな意味でね。

とは言え実際、稼働を再開したホールにおいても客付きは非常に悪く、不評の原因が時期的な問題とも思えない。設定DEの出玉率が約メーカー発表値より数%足りないが、それも致命傷とは言い切れない。その程度の差異は珍しくないしね。

総合的に判断すると、ユーザーの期待感が高すぎたのか、実力がそれを下回ってしまったのかも。

この機械の現在の中古価格は約20万円。実売価格が50万円程なので、導入二ヶ月程度で大幅なダンピングとなっている。今後も値崩れしそうな雰囲気だ。

実際ホールとしては早々に撤去したいけど、撤去できない事情がある。代替機がないのだ。そこそこ期待されていた沖ドキの新しいヤツも完全に置物になってるし。

冒頭の件も含め、悪い時期に悪いことは重なるものだ。
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